健康な土のお話

土壌分析のメリット

近年、栽培を行う上で大切なこととして土壌診断が言われるようになりました。

民間、JA、自治体などが進めています。

では土壌診断をすることでのメリットは何でしょうか?

土壌診断のメリット1 土の性格を作付け前に判断できる

土壌診断のための分析を行う時期は、基本的には作付け前(施肥前)または収穫後になります。

これにより、土の性格(土の癖、基礎体力、排水の良し悪し)がある程度判断できます。

健康状態や、投入する肥料の量も判断できます。

(収穫後は、土壌分析の適期)

土の性格は地域によって違いがありますが、それぞれの基本的なものはほとんど変わりません。

土壌改良材を何十年も入れたからと言っても劇的に変化するのではなく、その土の性格の良い可能性を引きだして維持することが、

適地適作など地域の良さを作ることにつながります。その指標となるのが土壌分析です。

 

土壌分析のメリット2 数値で理論的にわかる

毎年・毎回同じ作物を作っていても、同じ施肥量では土の栄養が偏ります。

天候に恵まれて豊作になった年もあれば、日照不足・異常低温や高温、病害が多かった年など、それぞれで収穫量は違います。

 (アルム農材の分析機)

少し乱暴な書き方ですが、肥料は平年作の時を100とした場合、

不作が60だとすると、100を目標として施肥していますから、100-60=40の肥料が残っています。

土から流れたり、微生物、雑草などに使われたとしても、ある程度は残っているはずです。

それなのに同じ施肥量を続けていると、あるものは異常に多く残り、又あるものは全くないと言うような偏りが起きてきます。

(弊社アルム農材の土壌カルテ)

土が抱いているこの養分を分析数値で把握することで、次の栽培での投入量がある程度把握でき、

今までカンでしかできなかった土壌バランスの修正が、的確に行えるようになります。

 

土壌分析のメリット3 結果的にコストダウンや収益アップにつながる

毎年同じ量の資材を投入していたときよりも、結果的に肥料代の節約にもつながり、

多すぎた肥料成分が流亡することもないので、環境汚染の防止にもなります。

また土のバランスが良い状態を保てますので、病害にもかかりにくくなってきます。

土壌診断をベースに、化学肥料や農薬での栽培から有機的な栽培へ移行していくことで、

善玉微生物が増えて肥沃な土づくりが可能になり、作物の品質や収穫量のアップにもつながっていきます。

 

こんな風に土壌分析は健全な栽培のための「土台」という訳です。

だから今、そしてこれからの農業には、土壌分析がおそらく必須項目になってくるでしょう。

 

土壌分析は年に一度、作付け前(施肥前)または収穫後に!

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